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尾上松也さんインタビュー★《後編》「挑む」への想いと佐賀県のイメージ

いよいよ本日8月13日から15日まで「挑む」の公演です!

 

尾上松也×日本橋老舗江戸文化研究會×FACTORY SAGAのコラボレーション。昨日に引き続き、松也さんのインタビューをお届けします。

 

県職員:「挑む」の公演はどういうことを思って始めたんですか?

 

松也さん:まず、「挑む」を始めたきっかけですが、僕は当時はまだまだ役どころにも恵まれていなくて、注目もされてない存在でした。父親を亡くして間もない時期で、このままではいけないと思ったんです。もっと役がしたいとか、もっと有名になりたいとか、役者としていろんな思いや、情熱っていうのは内にはどこか秘めていたんです。
しばらく考えているうちに、このまま30代、40代と何もせずに過ごしていって、いつ来るかも分からないチャンスを待っているだけでは、きっと後悔する。何かアピールしてでもチャンスをもらえるような場所をつくらなくちゃいけないと思って立ち上げました。
今はまだまだ2,3日の公演ですけど、いつかは1ヶ月公演をやりたいっていう話をメンバーとしています。
設定目標は常に大きく、苦労は年々増してはいますが毎年一歩ずつそれには近づけているようにも思えます。

 

県職員:強い思いがあって、毎年公演の日数・公演回数が多くなって、今年は新たにおみやげも自分でプロデュースされるという中で、今回の公演に対する一番強い思いっていうのはどういった思いを持たれているのでしょうか。

 

松也さん:この「挑む」の公演について課しているのは、自分たちの中で止まらないようにと。甘え事を言おうと思えばいくらでも甘えられるし、自分はどっちかというとすぐ逃げちゃいたいタイプですが、それがないようにいままでやったことがないことをどこかに入れるっていうことを、常に思っています。今回は日数を増やしたこともですが、スイーツのプロデュースとか器のデザインとか初めてなので、大変ですけど、純粋に嬉しいし、こうやって新たな挑戦がきできるっていうのは「挑む」をやっていてよかったなと思うところですよね。毎回、毎回何か新たな挑戦をしなきゃいけないというのは自分の中では非常に苦しいことでもあるんですが、毎回自主公演が終わった時に感じる達成感と充実感はなんともいえないものがあります。

今回の公演に関しては、昨年に引き続き日本橋公会堂での開催で、久しぶりにお芝居もありますし、踊りもあるということで、非常にバランスのいい構成になっています。最後は「お祭り」で華やかに全員で踊るという初めての試みもします。とにかく華やかに、日本橋、そして協力してくださる方々と一緒に公演自体を盛り上げられたらいいなと思いますね。そしてご観劇の後は今回のコラボ商品で思いに浸っていただくというのは、これはもう最高の形ではないでしょうか。

 

県職員:余韻に浸っていただいて、また来年も来たいなと思っていただけたらいいですね。来年、次回、お客様におもてなしと考えた時にどんなことに挑んでいきたいですか。

 

松也さん:いや~。実は公演の翌日にはもうすでに考え出しているんです。今は、来年何をしたいかなんて全く考えてないんですけど、いつも、「挑む」の最終日の前日ぐらいに、寝ている時に、来年何しようかっていうのが思い浮かぶんですよ。そこから構想が始まるので、来年はまだおもてなしをどうするかなんて、まったく考えられないんですよ。ですが、「挑む」は一貫して一年目からお客様との距離感を大切しており、僕らからお客様に歩み寄って親しんでいただこう、というのをコンセプトとしているので、いまでは抽選会もそのコンセプトの一つとなっています。初演の時から、ご協賛の方々からご協力をいただいて開催している抽選会ですが、普段の歌舞伎公演にはないことなので楽しみにしてくださっているお客様も沢山います。何年経っても「初心忘れるべからず」じゃないですけど、お客様への感謝の気持ちとして抽選会は必ずやろうと思っています。

今後、公演の規模を大きくしていくんであれば、おもてなしの度合いも少しずつグレードアップしていきたいと思っています。今回はかなりグレードアップしたので、きっとお客様に喜んでいただけると思いますが、これだけ素晴らしいものをつくるとなると、またハードルが上がるというのも(笑)そこを含めていろいろ高みを目指して「挑む」も一緒に成長していけたらいいなと思いますね。

 

県職員:おもてなしまで含めて公演の内容も含めてどんどん成長していくということですね。

 

松也さん:そうですね、せっかくこれだけ充実してきたのであれば、ただ公演を成功させるということだけではなく、公演を観る楽しみの一環としてのおもてなしもどんどんどんどん向上していけたらいいなと思いますね。

 

県職員:そこがまたお芝居を楽しむきっかけになるかもしれませんね。

 

松也さん:そうですね。お芝居の間の時間に公演のオリジナルの何かがあると楽しいですし、そこでしか味わえないものがあったりすると、またその公演に対する価値も変わってきます。今回は良い機会をいただいたので、来年は、より良いアイディアがあればやっていきたいなと思います。

 

県職員:今回のコラボで佐賀県とコラボさせていただいて、コラボ前は、佐賀県ってはなわのイメージしかないと言われていましたが、今回のことでイメージが変わった部分というのはありますか。

 

松也さん:いや、もうかなり変わりましたよ。かっこいいなと思いました。こういう風に自分たちのブランドを積極的にアピールしているところは、「挑む」とすごく共通している部分もあるなと思いました。生活の中で佐賀のオリジナルブランドを、より近く皆さんに感じてもらいたい、僕らも歌舞伎をもっと近く感じてもらいたい。「挑む」っていう公演を知ってもらいたいことと同じなので、ちゃんと地に足をつけてアピールしていこうっていう姿勢がすごく素敵だな、かっこいいなと思いましたね。僕、正直なところ佐賀はまだ行ったことないんですけど、行ってみたいですね。

 

県職員:ありがとうございます。佐賀に行ったら何をしてみたいですか。窯元さんにもいかないといけないですね。

 

松也さん:何があるかも、知らないこともたくさんあるので、まずは行ってみたいですね。そして、目指すは「挑む」佐賀公演ですね!佐賀公演はやらないといかないでしょう。

 

県職員:ぜひぜひ佐賀公演が実現してほしいですね。

 

松也さん:本当ですね。せっかくこうやって繋がったのだから、佐賀公演は本当にやりたいですよね。
今日お話を伺って、factory sagaさんの根底には、佐賀県というものの魅力を理解した上での想いがあるからこそ、こうしたい、ああしたいっていうアイディアが出てくる。僕も歌舞伎が好きだから、歌舞伎の素晴らしさをみんなに知っていただきたいということから始まっていることで、その中で新たにお客様に興味を持ってもらえるにはどうしたらいいかってなってくると、何か新しいことをしてみた方がいいんじゃないかという発想になりますし、自分としても刺激になってる。
今日は共通の想いを感じることができて、楽しみがまた増えました。

 

県職員:ありがとうございました。ぜひ次回も素敵なコラボが実現できればよいなと思っております。

 

松也さんの熱い思いをたくさん聞かせていただきました。

皆さん、「挑む」の公演、そして、コラボの「松也プロデュース有田焼風鈴あんみつ」を楽しみにしていてください♪

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